13世紀後半から歴史を繋いできたクラクフの聖マリア教会
窓から差し込む光によって金彩が煌めき、まるで夜空のような色の天井に目を奪われます。荘厳な雰囲気に歴史の重みを感じ、しばし時間を忘れました。
かつてのロマネスク様式の教会を基礎として、幾度となく改築を重ね、現代に見ることができる聖マリア教会。何と言っても、色彩豊かな壁画が特徴的です。これは、19世紀後半にクラクフ出身の画家ヤン・マテイコがデザインしたもの。
2017〜2021年まで工事をしていたそうなので、とてもよいタイミングで行くことができました。教会とは別の建物でチケットを購入して、教会右手の「観光客専用入口」から入ります。教会の正面の入口は、信者専用とのこと。
どんな撮影でも必ず下調べするのが、太陽の位置。当たり前ですが、太陽は自分で動かせません。ですが、物の見え方に大きく影響します。専用アプリとGoogleMapで、その建物のどこから陽が差すのか。季節や時間による違いをできる限りイメージしてスケジュールを組みます。
教会の場合は、ステンドグラスから光が入る時間帯を選びたい。聖マリア教会は、祭壇の奥一面がステンドグラスですので、朝一がよいかと推測しましたが、残念ながら行けませんでしたので、この時は、南側の窓から陽が入る時間帯となりました。
1477年〜1489年にかけて、ヴェイト・シュトスによって彫刻された主祭壇。観音開きの仕様になっており、裏表・右左の全12面でイエス・キリストと聖母マリアの物語が表現されています。この扉は、毎朝、人の手によって開かれるとのこと。こんな大きな主祭壇が開かれる瞬間、見てみたいですよね。
日没が早いので、ランチは簡単にクリスマスマーケットで、ジュレック(ライ麦パンを発酵させて作るポーランドの伝統的なスープ)とマチャンカ(柔らかく煮込んだお肉をパンで挟んだもの)をいただきました。私は、ジュレックがとっても気に入りました。
次は、旧市街の中央〜南側を中心にご紹介いたします。
続く
【クラクフ旅行記】