上村松園に観る「令和の美しい着物ポートレート」とは
儀式や特別な日だけでなく
日常こそ美しく写真に残したい
上村松園の作品を観た時、強く心に思った事でした。日本には四季があり、着物には四季ごとの美しい装いがある。また、形は同じでありながら、それぞれの美意識に沿った着方がある。
TADEAIの着物ポートレート撮影は、ロケーション撮影、つまり屋外での撮影がメインです。風が強い日も、曇の日もあります。雨の日には基本的に延期となります。
非合理的であっても、四季ごとに「今」という時代の風を感じながら、何気ない瞬間を残すことに意味があると思うのです。ある意味、個人的な憧れでもあります。もちろん、着物姿が似合う和室や洋館などでの撮影も行います。
今夏のような酷暑ですと屋外での撮影は危険です。この頃やっと朝晩は涼しくなりましたが、それでも日中は25度に迫る気温。暦の上ではもう袷ですが、薄物や単衣をしまう前に、汗をかかない時期に撮影するのも良いかもしれません。
上村松園の絵画には、お針仕事、障子の張替え、洗濯の様子など、日常を描いた作品が数多くあります。私は、何気ない着物ならではの仕草に美しさを感じるのです。
令和であれば、お食事、観劇、お稽古などの機会にお召になることが多いでしょうか。銀座の街並みの中、庭園、劇場前、思い出の場所…。お出かけに合わせて撮影することもできます。また、季節折々の花や植物と一緒に撮影するのも風情がありますし、自宅近くの神社仏閣や慣れ親しんだ公園なども思い出になります。
洋服と着物では所作が全く異なり、着物の着方も千差万別。TADEAIは「美は細部に宿る」と信じ、その方の美意識に寄り添い、鏡の役割と心得て、着付け・着物・帯・目線・姿勢・身体の向き・手の位置・背景など、全体を見ながら撮影しております。
撮影前に、写真の用途・お好きなイメージ・着物や帯について・コーディネートのポイントなどをヒヤリングをさせていただくこともあります。
四季ごとの風景・装いの変化を観ることができる上村松園の絵画。上記4枚の絵画に共通点があるのですが、お気づきになりましたか。私が着物ポートレート撮影する際に参考にしているポイントでもあります。
いつでも、どこでも、だれでも、手軽に写真が撮れる現代。その中にあって、心と時間に余裕を持ち「残す」意識をしていただくことで、その時の想いも写し取ることができると思います。
日本の伝統である着物。ぜひ、みなさまのステキな着姿を美しくお写真に残してください。今までに撮影させていただきました「着物ポートレート」の一部は、以下よりご覧いただけます。イメージの一助となれば幸いです。
※掲載の上村松園の絵画作品は、日本においてパブリックドメインの状態にあります。著作権フリーの絵画作品を掲載させて頂きました。
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